アンドレイ・ドゥーギン
(Andrej Dugin、1955-)
『ハムレットとオフィーリア』
(Hamlet and Ophelia)
https://www.duginart.com/hamlet
https://ameblo.jp/from50/entry-11129062278.html
https://x.com/ginyumu/status/2066083341338849717?s=61
オフェーリアの父である宰相ボローニアスが佯狂のハムレットからfishmonger(魚屋)呼ばわりされるのを踏まえ、死せるボローニアスを魚屋ならぬ魚にみたてた絵。
https://x.com/gishigaku/status/2066369606445613321?s=61
https://www.duginart.com/hamlet
https://x.com/Estetism_jp/status/2065781358610506157
福田恒存ハムレット2:2
ハムレット、本を読みながら出てくる。 妃 あ、あそこに、あのような暗い顔をして、なにか読みながら。
ポローニアス あちらへ、さ、さ、早うあちらへ。さっそく当ってみましょうゆえ。では、御免を。(王と妃、急ぎその場を去る)これは、これは、ハムレット様お元気で?
ハムレット うむ、おかげで、どうやら。
ポローニアス それがしを、ごぞんじで? ハムレット ごぞんじどころか。女郎屋の亭主ではないか。
ポローニアス とんでもござりませぬ。
ハムレット では、せめてあのくらいの正直者であってもらいたいな。
ポローニアス 正直者?
ハムレット さよう、正直者といえば、当節、一万人にひとりという有様だ。
ポローニアス なるほど、ごもっとも。
ハムレット 清き日の御子、戯れ心に腐れ肉をば賞でたまい、熱き口づけもて、犬の屍に蛆をわかしたまえば……ときに娘はあるか?
ポローニアス はい、ござります。
ハムレット なら、そこらをほっつき歩かせぬこと、日にあてると腐る。世間を知るのはけっこう。が、ついでにとんだことまで知りかねない。せいぜい気をつけるがよいぞ。(ふたたび本にもどる)
ポローニアス これ、このとおり、まだ娘のことを、なんのかのと。それにしても最初はわからなかった、ほい、女郎屋の亭主だなどと。だいぶいかれておるわい。いかれ放しだわい。うむ、この年寄にもおぼえがある。恋というやつ、若いころにはずいぶん苦しまされた、ま、こんなものだったぞ……お、もう一度、話しかけてみよう……ハムレット様、なにをお読みで?
ハムレット 言葉だ、言葉、言葉。
ポローニアス いえ、なかには、どんなことが?
ハムレット なか? 誰と誰とのなかだ?
ポローニアス その、いまお読みになっておられる本の、中味のことをおうかがいしておりますので。
https://ameblo.jp/from50/entry-11129062278.html
シェイクスピアは訳がいくつも出ているのでそれを較べるのも楽しいですね。私は福田訳がお気に入りです。
で、後から家で一部を音読していたらそれがたまたま第2幕第2場のポローニアスがハムレットに話しかける場面で
ポローニアス:それがしを、ごぞんじで?
ハムレット :ごぞんじどころか。女郎屋の亭主ではないか。
の部分だったのですが、一緒に観たツレが「そこ、小田島訳だと魚屋だったよね。」という話になって、原文なんだっけ? と調べたら
Polonius :"Do you know me, my lord?" (Line 173).
Hamlet : "you are a fishmonger" (you are a fish-seller), (Line 174).
で、"fishmonger” は文字通りだと確かに「魚屋」ですが、隠語で「売春屋の亭主」(女衒)の意味もあるようです。坪内訳も「魚屋の亭主」でした。
その後にも「腐る」にかけたやりとりがあり、これがまた「魚」とも「娘」ともとれ、やっぱりシェイクスピアはおもしろいなぁと思う次第です。それで、あの狂ったあとのオフィーリアの腹ぼても説得力があります。
4:3
ローゼンクランツ お連れいたしました。番をさせてございます。いちおう指図を承ってからとぞんじまして。
王 すぐここへ連れて来い。
ローゼンクランツ おおい、ハムレット様をこちらへ。(ハムレット、衛兵に護衛されて登場)
王 おお、ハムレット。ポローニアスはどこだ?
ハムレット ただいま晩飯の真最中。
王 晩飯を食っている?どこで?
ハムレット いや、食っているのではない。食われているところだー政治屋の蛆虫どもが集まって、あの男の腹に総がかり、もう何も隠せはせぬ。もともと、虫というやつは食いしん坊の大関だからな。王様もかないはしない。人間は自分を肥らせるために、ほかの動物どもを肥らせて、それで肥ったわが身を蛆虫どもに提供するというわけだ。肥った王様も痩せた乞食も、それぞれ、おなじ献立の二つの料理ーそれで万事おしまいだ。
王 たわけたことを!
ハムレット 王様を食った蛆虫を餌にして魚を釣って、その餌を食った魚をたべてと、そういう男もいるわけだ。
王 なんのことだ、それは?
ハムレット なんのことでもない。ただ王様が乞食の腹のなかを御巡幸あそばす筋道を申しあげたまでのこと。
王 ポローニアスはどこにいる?
ハムレット天国にいるー使いをやってみるといい。そこにいないということになれば、今度は御自分でほかを当ってごらんになることだ。それでも今月中に見つからないとなったら、廊下に出る階段のあたりを嗅ぎまわってご
https://x.com/gishigaku/status/2066370460254982608?s=61
fishmonger(魚屋)は隠語では女郎屋のおやじの意味になるので、ハムレットは自分をオフェーリアと結婚させようとするボローニアスを女衒にたとえたことになる。そこから「尼寺に行け」の台詞も出てくるし、魚にたとえられたオフェーリアの最後は入水fishmongerは坪内訳・小田島訳では魚屋、福田訳では女郎屋だそうで。
「ハムレット」第2幕第2場(fishmonger?)
先日の東京乾電池のハムレットを観に行く前にちょっと予習しようと思って「ハムレット」をちらっと読みなおしました。小田島訳はツレに貸したので福田恒存訳を読んだのですが、東京乾電池のは福田訳だったんですね、運のいいことに。読んだ直後でしたので台詞が聞きやすくてよかった。シェイクスピアは訳がいくつも出ているのでそれを較べるのも楽しいですね。私は福田訳がお気に入りです。
で、後から家で一部を音読していたらそれがたまたま第2幕第2場のポローニアスがハムレットに話しかける場面で
ポローニアス:それがしを、ごぞんじで?
ハムレット :ごぞんじどころか。女郎屋の亭主ではないか。
の部分だったのですが、一緒に観たツレが「そこ、小田島訳だと魚屋だったよね。」という話になって、原文なんだっけ? と調べたら
Polonius :"Do you know me, my lord?" (Line 173).
Hamlet : "you are a fishmonger" (you are a fish-seller), (Line 174).
で、"fishmonger” は文字通りだと確かに「魚屋」ですが、隠語で「売春屋の亭主」(女衒)の意味もあるようです。坪内訳も「魚屋の亭主」でした。
その後にも「腐る」にかけたやりとりがあり、これがまた「魚」とも「娘」ともとれ、やっぱりシェイクスピアはおもしろいなぁと思う次第です。それで、あの狂ったあとのオフィーリアの腹ぼても説得力があります。
東京乾電池版ポローニアスはそのあたりの普通のおっさん具合が絶妙でした。
今年のGWの楽塾公演は「十二夜」、これから4か月、シェイクスピアの世界に浸れるのかと思うとワクワクします。台詞覚えなきゃぁ。




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