ガンダム創作者・富野(84)が、第三次世界大戦の瀬戸際にいると警告、日本に世界平和に向けた行動を望む
https://x.com/animeupdates/status/2048394036751237364?s=61
彼はロシアのウクライナにおける「特別軍事作戦」を批判し、米イスラエル間の新たな紛争を批判し、ガンダムファンですら親戦的な発言をする者もいる
富野由悠季の2026年5月号『アニメージュ』巻頭コラム(Q.298)全文:
「嫌なことを言ってもいいが、80年以上生きてきて、世の中はどんどん悪くなっていると感じている。そして今、第三次世界大戦のようなものが起こりかねないという瀬戸際に、私たちは立っている。
それで私が何か特別に深いことを言えるわけではない。ただ、核兵器がいつ使われてもおかしくない時代に、こうした問題をきちんと語らなければならない時期に入ったと私は思う。
広島に住んでいた人たちの話や、原爆に被爆した大学生の話を聞いたことがあるが、自分自身はそのような経験はない。それでも、「今ここにいる」という実感は持っているし、その意味で、戦争をある程度具体的に考えられたとは思う。
そういう思いをガンダムのような作品に込めてきたつもりだ。それでも、いわゆるガンダムファンのなかには、親戦的な発言をする人までいる。
オタクは多いし、彼らにとってはそれがエンターテイメントで、趣味として完結してしまう。そして結局、本質的なものは伝わっていないのかもしれない。
ロシアのウクライナ侵攻からもう4年以上が経つが、ロシアは今もそれを戦争とは呼ばず、「特別軍事作戦」と言い張っている。ロシア国内では、メディアが制限され、「戦争」という言葉すら使えなくなっている。
言い換えれば、自分たちで戦争の責任を取る想像力が欠如しているということだ。そしてそのせいで、戦争はあまりにも簡単に始められてしまう。
今年4月以降、アメリカとイスラエルをめぐる新たな紛争も起きている。アメリカでは、政治の基盤がいわゆる白人福音派キリスト教徒によって支えられており、それが意思決定に影響を与えている。
たとえば、石油の供給が止まったらどうなるか。私たちは電気すら使えなくなり、文化そのものが維持できなくなるだろう。近年、核融合が非常に安全なエネルギー源として議論されているが、すぐに実用化できるものではない。
はっきり言って、人類は現在の人口を3分の1程度に減らさなければならないだろう。私たちはすでに、そういう限界に追い込まれている。
ナチス・ドイツのような例を見れば、どこまで行ってしまうかがわかる。結局、独裁体制は人々が望みがちなものだ。
選挙ですべてが決まるなら、その結果は結局、民意を反映する。その意味で、今の日本はまさにそれだ……なのに、国民はそれに気づいていない。
だから、何とかして日本には、世界平和に向けた行動を取ってほしい。
無知の民衆の一人として、それしか言えない。」
ーーー
ちは多いです。
Question 298
現在の日本に対する思いは?
東京都/レイレイ(41歳)
杉並のアニメミュージアムでインタビューを拝見して以来、富野監替のファンです。「必要なものは常識です」という言葉がとても印象に残り、業界が違っても通じるもの、わかりあえるところはあるという希望になりました。
さて、ぜひ監替に質問したいことがあります。監督は80年以上生きている、つまり日本の戦争を直に知っているとのことで、ご意見を伺います。
昨年は終戦80年のさまざまな催しがありました。多くの人の記憶から風化しつつある「戦争」を、あらためてとらえなおし、知るものは語り、知らぬものは聞く、ということが注目されたようでした。監督も、戦争について語るべきことを持ち、だからこそ若い人たちに届くアニメや小説などを作ってきたのだと思います。
先日の選挙以来、新聞でもラジオでも、「日本はついに戦争をはじめてしまう」と懸念するコメントが増えたように感じます。首相はついに改憲、軍備拡大、核の保有、自衛隊を軍隊に変える、徴兵する、クマの駆除を足がかりに銃や発砲についての規制変更、開戦、そしてアジア諸国との関係悪化から米国への従属を望んでいるようだ、とも。
日々不安をかきたてられ、社会の分断の進む今、監部が「現在の日本に対する思い、期待すること、望むこと」を教えてください。
富野由悠季とみのよしゆき
1941年、神奈川県生まれ。日本大学芸術学部卒。原作、監督を担当した「授動戦士ガンダム」伝説巨神イデオン」Gのレコンギスタ」ほか、多くの作品でアニメファンのみならす広い分野に影要を与えている。
おっしゃる通り、僕は80年以上生きてはいます。ただし4歳になる直前で太平洋戦争が終わっているので、戦争体験があるとは言えません。それでも、大学の同期に被爆者はいて、「ビ力があったときに長崎に住んでいた」「広島に住んでいた」といった話は聞きました。僕自身にはたいした体験はなくとも、「あのさなかを生き延びたやつが、今ここにいるんだ」という実感がある分、少しは戦争のことをリアルに考えられてきたと思っています。
「ガンダム」などの作品には、そういった僕なりの思いを込めてきたつもりです。ところが、『ガンダム」ファンでも反戦とは程遠い発言をしている人た
ちは多いです。彼らは単なるミリタリーオタクの気分に終始しており、結局肝心なことは何も伝わっていないのかもしれません。
ロシアのウクライナへの軍事侵攻ももう4年になりますが、口シアはいまだに「特別軍事作戦」と言い張っています。ロシア国内のメディアには、「戦争」という言い方を禁じているくらいです。
つまりプーチン大統領には、自分が戦争責任をとるという想像力がないのでしょう。だから、簡単に戦争を起こせるのです。
そして今年2月から始まった、アメリカ・イスラエルのイランへの攻撃。アメリカのトランプ大統領の政権基盤になっているのは、福音派という保守系キリスト教の白人たちと言われています。多様性の進む世の中で、彼らは、自分たちの特権が奪われることへの不安感から、強いリーダーにすがっているのです。もはやトランプが神のように見えているのかもしれません。宗教と軍事はこうも簡単に結びついてしまうのです。
今回のことで、もしも石油の供給がストップしたらどうなるのか。電気も使えなくなり、
●我々の文化は維持できなくなるでしょう。近年、安全性の高いエネルギー源として核融合発電も言われていますが、そう簡単に実現できるとは思えません。
また、再生可能エネルギーでまかなうには、おそらく人口を現在の3分の1くらいまで減らす必要があると思います。もはや人類はこのレベルまで追い詰められているのです。
ナチスドイツの例を見るまでもなく、独裁政権はたいてい選挙で決まるものです。今の日本がまさにそうですが、愚民の集団というのは本当にタチが悪いと思います。改憲、軍備拡大、核の保有といったレイレイさんの懸念はもっともです。
じゃあインテリを信用すればいいのかというと、インテリの専横で悲惨な結末になった事例はいくつもあります。フランス革命やロシア革命、さらにはカンボジアのポル・ポト政権もそうです。政治って、市町村単位での地道な実務をやれる人でないとだめなのだと思います。では、専門家と言われる人たちを頼ればいいのかというと、彼らは社会性のない人も多いので、判断を委ねてしまうのは危険です。
結局「この人に丸投げすればいい」といった、都合のいい人はいないのです。私たち一人ひとりが真剣に考えるしかありません。
なんとか日本には、世界平和への行動を起こしてほしい。
一市民の願いとしては、これに尽きます。
おっしゃる通り、僕は80年以ちは多いです。彼らは単なるミす。多様性の進む世の中で、彼
Question 298
現在の日本に対する思いは?
東京都/レイレイ(41歳)
杉並のアニメミュージアムでインタビューを拝見して以来、富野監替のファンです。「必要なものは常識です」という言葉がとても印象に残り、業界が違っても通じるもの、わかりあえるところはあるという希望になりました。
さて、ぜひ監替に質問したいことがあります。監督は80年以上生きている、つまり日本の戦争を直に知っているとのことで、ご意見を伺います。
日々不安をかきたてられ、社会の分断の進む今、監部が「現在の日本に対する思い、期待すること、望むこと」を教えてください。
昨年は終戦80年のさまざまな催しがありました。多くの人の記憶から風化しつつある「戦争」を、あらためてとらえなおし、知るものは語り、知らぬものは聞く、ということが注目されたようでした。監督も、戦争について語るべきことを持ち、だからこそ若い人たちに届くアニメや小説などを作ってきたのだと思います。
先日の選挙以来、新聞でもラジオでも、「日本はついに戦争をはじめてしまう」と懸念するコメントが増えたように感じます。首相はついに改憲、軍備拡大、核の保有、自衛隊を軍隊に変える、徴兵する、クマの駆除を足がかりに銃や発砲についての規制変更、開戦、そしてアジア諸国との関係悪化から米国への従属を望んでいるようだ、とも。
富野由悠季とみのよしゆき
1941年、神奈川県生まれ。日本大学芸術学部卒。原作、監督を担当した「授動戦士ガンダム」伝説巨神イデオン」Gのレコンギスタ」ほか、多くの作品でアニメファンのみならす広い分野に影要を与えている。
上生きてはいます。ただし4歳になる直前で太平洋戦争が終わっているので、戦争体験があるとは言えません。それでも、大学の同期に被爆者はいて、「ビ力があったときに長崎に住んでいた」「広島に住んでいた」といった話は聞きました。僕自身にはたいした体験はなくとも、「あのさなかを生き延びたやつが、今ここにいるんだ」という実感がある分、少しは戦争のことをリアルに考えられてきたと思っています。
「ガンダム」などの作品には、そういった僕なりの思いを込めてきたつもりです。ところが、『ガンダム」ファンでも反戦とは程遠い発言をしている人た
愚民の集団に陥ってしまわないよう、私たち一人ひとりが真剣に考えるしかない。なんとか日本には、世界平和への行動を起こしてほしい。
リタリーオタクの気分に終始しらは、自分たちの特権が奪わており、結局肝心なことは何もれることへの不安感から、強伝わっていないのかもしれません。
いリーダーにすがっているの
ロシアのウクライナへの軍事侵です。もはやトランプが神のよ攻ももう4年になりますが、口うに見えているのかもしれませ
シアはいまだに「特別軍事作戦」ん。宗教と軍事はこうも簡単にと言い張っています。ロシア国内結びついてしまうのです。
のメディアには、「戦争」という今回のことで、もしも石油の言い方を禁じているくらいです。
供給がストップしたらどうな
つまりブーチン大統領には、自るのか。電気も使えなくなり、分が戦争責任をとるという想
我々の文化は維持できなくなる
像力がないのでしょう。だかでしょう。近年、安全性の高いら、簡単に戦争を起こせるのです。
エネルギー源として核融合発電
そして今年2月から始まった、も言われていますが、そう簡単
アメリカ・イスラエルのイランへに実現できるとは思えません。
の攻撃。アメリカのトランプ大また、再生可能エネルギーでま
統領の政権基盤になっているのかなうには、おそらく人口を現は、福音派という保守系キリス在の3分の1くらいまで減らす
ト教の白人たちと言われていま必要があると思います。もはや
人類はこのレベルまで追い詰められているのです。
ナチスドイツの例を見るまでもなく、独裁政権はたいてい選挙で決まるものです。今の日本がまさにそうですが、愚民の集団というのは本当にタチが悪いと思います。改憲、軍備拡大、核の保有といったレイレイさんの懸念はもっともです。
じゃあインテリを信用すればいいのかというと、インテリの専横で悲惨な結末になった事例はいくつもあります。フランス革命やロシア革命、さらにはカンボジアのポル・ポト政権もそうです。政治って、市町村単位での地道な実務をやれる人でないとだめなのだと思います。では、専門家と言われる人たちを頼ればいいのかというと、彼らは社会性のない人も多いので、判断を委ねてしまうのは危険です。
結局「この人に丸投げすればいい」といった、都合のいい人はいないのです。私たち一人ひとりが真剣に考えるしかありません。
なんとか日本には、世界平和への行動を起こしてほしい。
一市民の願いとしては、これに尽きます。



