2026年2月21日土曜日

「シン・レッド・ライン」テレンス・マリック監督の復活というのか異色戦争映画ですが・・・ - レタントンローヤル館

「シン・レッド・ライン」テレンス・マリック監督の復活というのか異色戦争映画ですが・・・ - レタントンローヤル館

「シン・レッド・ライン」テレンス・マリック監督の復活というのか異色戦争映画ですが・・・

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「シン・レッド・ライン」(1998)です。ジェームズ・ジヨーンズの小説「シン・レッド・ライン」を映画化した作品です。

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この作品は、「地獄の逃避行」「天国の日々」のあの巨匠テレンス・マリック監督が、20年振りに撮り上げた作品なのです。

ですから、普通の戦争映画になっていません。視点が違います。普通の戦争映画ですと、例えば、同時期に公開された「プライベート・ライアン」では、米軍将校ミラー大尉(トム・ハンクス)を中心に物語が展開しますが、この作品は違います。

大自然の中で、米軍と日本軍の戦い、ここでは西太平洋ソロモン諸島ガタルカナル島の戦いをまるで"神の視点"の様に淡々と描いているのが特徴の作品です。

ジム・カヴィーゼル、ニック・ノルティ、ショーン・ペン、エイドリアン・ブロディ、ジョン・トラボルタそしてジョージ・クルーニまで共演しているオールスター映画ですが、敢て艶やかな作り方はしていません。

"細い赤い線"と呼ばれる生と死の間、両軍の兵士がバタバタと倒れます。日本軍の狙撃兵に撃たれる兵士、ベルトから手榴弾を取る時に安全ピンを抜いて自爆する兵士、米軍に撃れる銃剣突撃する兵士、残してきた妻を思い出す兵、地面に伏せ、真っ青な大空を見上げる兵士等全く普通の戦争映画とは違う視点から作られ、それが成功している映画だと思います。

但し、映画は3時間弱と長く、鑑賞するには少し難儀ですが、その価値はある作品です。なお、この作品はアンドリュー・マートン監督「大突撃(1964)」のリブート作品ですが、この作品は、特に取り上げる必要のない普通の戦争映画です。

このブログ作成にBD版を鑑賞しています。       八点鍾

追記 

この作品の見所として、日本軍の描写が素晴らしいと思います。

丘の上にある日本軍の丸太と土を使って偽装したトーチカ、中には発射速度が遅いが、射程が長く威力のある92式重機と発射速度が速いが、それほど射程が長くない99式軽機が鎮座して応戦、近接して来た米軍兵士には銃剣突撃で制圧するという描写。

こういう描写は始めて見ました。出て来る日本兵も日系人ではなく、日本人らしい顔をしており、セリフも違和感がありません。機関銃の発射音も含め、細かいところまで手を尽くした映画です。

映画は、歴史的事実に基づいて製作している訳ではありませんが、今回再見して、多分日本軍は米軍上陸に驚いて山中に逃げた飛行場設営部隊、どちらかと言えば警備隊との米陸軍部隊との交戦の様に思われます。米陸軍部隊のスタロス中隊長は元弁護士との設定で、戦い方も拙劣で、同様に日本軍も戦いなれている歴戦の部隊という感じはしません。例えば、「プライベート・ライアン」のミラー小隊、「鉄十字章(戦争のはらわた)」のシュタイナー小隊が攻撃すれば、あっという間にやられてしまうでしょう。

映画とは離れますが、この時の設営隊長岡村徳永少佐は中々ユニークな人物で、設営部隊を多数引き連れてトラック島に引き上げています。興味のある方はWikiを読んで見て下さい。面白いお人です。

後半、上陸してくる日本軍は装備もしっかりしており、戦い慣れしている感じがします。逃げるウィット二等兵を追跡する移動撮影、編集はとてもスピード感があります。

となかなか見所のある素晴らしい作品です。

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映画「早春」約70年の時を超えロケ地探しへ|1956年と2026年を比較

映画「八つ墓村」(1977)ロケ地探索

『八つ墓村』(77年版)横溝ブームに角川映画、時代の渦中で何が起きたのか?【そのとき映画は誕生した Vol.3 後編】 :5ページ目|CINEMORE(シネモア)


https://cinemore.jp/jp/news-feature/3327/article_p5.html

 鍾乳洞ロケは、岩手に続いて満奇洞(岡山)、秋芳洞(山口)、水連洞(鹿児島)をはじめ、全国を縦断する撮影が続いた。これは、それぞれの鍾乳洞の特徴を活かしたものでもあった。天井が高いのは岩手、天井が低く横に広いのは山口など、それぞれの特色に合わせて鍾乳洞の場面が割り振られた。


 水連洞は鹿児島沖永良部島にある鍾乳洞で、撮影の前日にはスタッフ36人が1日がかりで電源ケーブルを660メートル奥まで敷く作業が行われた。ここでは黒革のコートをはおった美也子が、村人から逃れて鍾乳洞に身を隠す辰弥を献身的に介護する場面や、2人が鍾乳洞の奥へ奥へと進んでいくカット、やがて、すさまじい形相となった美也子が水しぶきをあげながら辰弥を追いかける場面を中心に撮影された。


 美也子の表情が、この世ならざる者へと変貌する様子を、橋本忍は脚本に「形相が見る見る変り、頭の毛が全部逆立つてくる」「火のような荒い呼吸、口が裂け、まるで炎でも吹き出しているような形相」「顔には凄い隈――毒酒で紫色に腫れ上つた尼子義孝と同じ顔になる」と記したが、さて、これを具体的に映像で見せるには、どうするか。


 野村は「歌舞伎の隈取りではありきたりだし、下手をするとお岩さまのように醜悪になるし」(『報知新聞』 77年12月16日)と悩んだが、そのとき、数年前に地下鉄の中吊り広告で目にしたパルコのポスターを思い出した。それが山口はるみのイラストだった。野村は400年に渡る怨霊のメイクアップ・イメージを描いて欲しいと依頼し、山口も一風変わった依頼に好奇心をおぼえて快諾した。なお、山口はプライベートで渥美と俳句の会を共にする間柄でもあった。


 まず、山口は「変容する女の顔を五枚に描き進めて、最後の顔はすべてが昇華された美しい死に化粧」(『報知新聞』 77年12月17日)というイメージ画を用意したものの、これを基に小川真由美へメイクを施し、さらに照明を当てた上で撮影を行ってイラストのイメージに近づけようとしたものの、これは至難の業だった。「腕の良いメークアップ・アーチストの力をお借りして回を重ねて再現を試みたのですが、動きの中での汗とか、フィルムの現像により紫系の色が赤紫に傾く点とか思わぬ困難に出くわして、結果的には、せっかくチャンスをいただきながら、あまりお役に立てなかったのがとても心残りです」(前掲)と、意欲的な試みが成功とは言い難い結果になったことを悔やんだ。


 こうして全国各地の鍾乳洞を切り取っていくことで、八つ墓村の地下に存在する巨大な鍾乳洞が誕生したわけだが、このロケで最も苦心させられたのは俳優ではなく、コウモリだった。劇中、鍾乳洞の場面が終盤に差し掛かると、中で生息する無数のコウモリが動き出して、大きな変動が起きる。そして外界へと飛び出したコウモリの群れは八つ墓村の空を染めるほど舞い、遂には多治見家の屋敷を延焼させるという、アルフレッド・ヒッチコック監督の『鳥』(63)を思わせるスペクタクルシーンとなる。多治見家の邸宅を炎上させる場面は、ミニチュアやセットを用いて火を付けたが、それ以上にコントロールが難しいコウモリをどう扱うかがスタッフを悩ませた。


 野村は、「いろんな方法で実際のコウモリをロケーションで撮りに行きましてね。それも本当に瞬間しか撮れないんですね。今度は作りもののコウモリを、いろんなものを作ってみて、ほんとうに見えるというところまでやっていったんですけど、それを機械で動かしても、ワンカット一秒が限度ですね」(『映画時報』前掲)と、実物と作り物のコウモリを混在させながらリアリティを損なわずに描く困難を語っている。


 本物のコウモリは、高知県の龍河洞に多く生息していることがわかり、1976年5月と、77年3月の二度に渡るロケが行われた。高さ5メートルほどある洞窟の天井にぶら下がっているコウモリを撮影のタイミングで飛び立たせる方法を、撮影助手の木村隆治が前掲の『映画テレビ技術』で記している。


 「蝙蝠は赤い色に対して、反応が鈍いということなので、懐中電灯に赤いフィルターをはって、天井のくぼみに集っている大群を捜し、カメラを準備して、タングステンと切り変えると同時にカメラのスイッチを入れる。するとカメラの音が洞内に反響して、一斉に飛び出し、レンズ前は一瞬にして、蝙蝠でうまった。(略)1時間位経つと、もとの巣に集ってくる。さあ、もうワンカット、アップ、ロング、etc」


 いやはや、大変な時間のかかる撮影で、時間に余裕のある現場でなければ、このような撮影は不可能である。それでも、本物のコウモリでは撮れないカットも出てくる。外に飛び出したコウモリの群が夕方の八つ墓村の空を染めるカットでは、ムクドリが代用されている。これは埼玉県北越谷にある宮内庁が管理する埼玉鴨場で撮影されたものだ。


 さらには、アニメーションも使用することになった。撮影の川又昂によると、「劇中、洞窟内で人をめがけて飛んでくるところや、洞窟内を飛んでいるシーンはアニメ(合成)」(『FUJIFILM INFORMATION』77年12月号)とのことだが、多治見家の外観をコウモリが飛び交うカットもアニメーションだろう。そして最も大掛かりとなったのは、多治見家の炎上シーンに登場するコウモリである。


 多治見家の仏間で佇んでいる小竹の前に、障子を突き破ってコウモリが侵入して室内を舞い、仏壇の蝋燭を倒したことから引火し、炎が燃え広がっていく。小竹は意に介さず一心に拝み続け……という場面だが、これは山口県の秋芳洞の入口前に多治見家の仏間をオープンセットで建て、このセットを金網で囲んで洞窟とセットを接続し、コウモリをここに追い込むという、何とも荒っぽい手法が取られた。引火するコウモリは本物に見えるが、後ろ姿の小竹は人形である。実際の撮影ではスタントマンが小竹に扮して、火だるまになって立ち上がるカットも準備されたが、火の回りが早く、使い物にならなかったという。

タイム誌が選ぶ、21世紀で最も評価され足りない映画50選|rain-bow

タイム誌が選ぶ、21世紀で最も評価され足りない映画50選|rain-bow

タイム誌が選ぶ、21世紀で最も評価され足りない映画50選

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TIME誌の映画批評家、ステファニー・ザハレクによる選定記事を見かけたので、ざっくりグループごとに分けてご紹介。
米英作品が中心で、フランス・ドイツ・トルコなども。残念ながら邦画は含まれず。タイミング的に『嵐が丘』推したいんだろうなあ。


1. 【音楽・伝記】旋律が熱狂を巻き起こす

追い求めた音と震える魂、伝説が生まれる一瞬の閃光。
音楽に生きた人物、その半生と情熱を描いた作品群。

『コントロール』
監督:アントン・コービン、
出演:サム・ライリー、
サマンサ・モートン

ロックバンド「ジョイ・ディヴィジョン Joy Division」のイアン・カーティスの短くも鮮烈な生涯を、モノクロの映像美で静かに、かつ痛烈に刻んだ傑作。なお、残ったメンバーが結成したのがニュー・オーダー

『ドリーミン・ワイルド 名もなき家族のうた』
監督:ビル・ポーラド、
出演:ケイシー・アフレック、
ウォルトン・ゴギンズ、
ズーイー・デシャネル

数十年を経て再発見された兄弟デュオの物語。遅すぎた成功がもたらす心の葛藤を、ケイシー・アフレックが繊細に体現。

『ドラムライン』
監督:チャールズ・ストーン三世、
出演:ニック・キャノン、
ゾーイ・サルダナ

コースタイルなのかな? マーチングバンドに青春を捧げる若者たちの規律と情熱。ほとばしるリズムとエネルギーが、観る者の心拍数を跳ね上げる。

『アイドルワイルド』
監督:ブライアン・バーバー、
出演:アンドレ・ベンジャミン、
アントワン・A・パットン、
ポーラ・パットン

禁酒法時代の南部を舞台に、OutKastの音楽が弾ける。ヒップホップとミュージカルが融合した、独創的な視覚の宴。

『ボブ・ディランの頭のなか』
監督:ラリー・チャールズ、
出演:ボブ・ディラン、
ジョン・グッドマン、
ジェシカ・ラング、
ペネロペ・クルス

ディラン本人が主演。ディストピア的な近未来で繰り広げられる、メタ的でシュールな音楽の旅。

『Talk to Me トーク・トゥ・ミー』
監督:カシ・レモンズ、
出演:ドン・チードル、
キウェテル・イジョフォー、
タラジ・P・ヘンソン

実在のラジオDJ、ピーティー・グリーンを描く。ドン・チードルの圧倒的な話術が、激動の60年代の声を代弁する。

『Beyond the Lights』(日本語版なし)
監督:ジーナ・プリンス=バイスウッド、
出演:ググ・バサ=ロー、
ネイト・パーカー、
ミニー・ドライヴァー

虚飾のポップスター界で自分を失いかけた歌姫が、真実の愛と声を取り戻すまでの、誠実で官能的なドラマ。

『ルディ・レイ・ムーア』 (Netflix限定作品)
監督:クレイグ・ブリュワー、
出演:エディ・マーフィ、
ウェズリー・スナイプス

卑俗なネタを武器に、インディペンデント映画の革命を起こしたコメディアンの物語。エディ・マーフィの喜劇役者としての魂が炸裂。


2. 【映像美・幻想】独創的な視覚の世界

瞳が捉える奇跡、イマジネーションが鮮やかに現実を塗り替える。
アニメやファンタジー、圧倒的な映像センスで魅了する作品群。

『パリ猫ディノの夜』
監督:アラン・ガニョル、
ジャン=ルー・フェリシオリ、
声の出演:ドミニク・ブラン、
ベルナデット・ラフォン

夜のパリを駆け抜ける猫の冒険。切り絵のような独特のタッチとジャズ音楽が、大人の感性を刺激する。

『ファンタスティック Mr.FOX』
監督:ウェス・アンダーソン、
声の出演:ジョージ・クルーニー、
メリル・ストリープ、
ビル・マーレイ

ウェス流のストップモーション。精巧な箱庭世界で、野生の本能と家族愛がユーモラスに描かれる。

『モンキーボーン』
監督:ヘンリー・セリック、
出演:ブレンダン・フレイザー、
ブリジット・フォンダ

同じくストップモーション技術が異彩を放つ。昏睡状態の漫画家の脳内を描く、悪夢的でポップな世界観。

『潜水服は蝶の夢を見る』
監督:ジュリアン・シュナーベル、
出演:マチュー・アマルリック、
エマニュエル・セニエ

瞬きだけで綴られる、全身麻痺の男の自由な思考。限界を超えて広がるイマジネーションの美しさに息を呑む。

『CQ』
監督:ロマン・コッポラ、
出演:ジェレミー・デイヴィス、
アンジェラ・リンドヴァル、
エロディ・ブシェーズ

60年代SF映画への愛に満ちたオマージュ。フィクションと現実が混ざり合う、映画製作の狂気とロマン。

『魔笛』
監督:ケネス・ブラナー、
出演:ジョセフ・カイザー、
エイミー・カーソン

モーツァルトのオペラを第一次世界大戦の設定で再構築。ブラナーが贈る、壮大で祝祭的な音楽映画。

『ウルフウォーカー』(Apple TV+限定)
監督:トム・ムーア、
ロス・スチュアート、
声の出演:オナー・ニーフシー、
ショーン・ビーン

アイルランド神話を、自然と野生、少女たちの友情が躍動する芸術として描く。邦アニ『音楽』『きみと、波にのれたら』や『ひつじのショーン UFOフィーバー』を下してアニー賞を獲った傑作。


3. 【歴史・文芸】時代に刻まれた愛と運命

激動の時代、運命の荒波に抗いながら刻まれる美しき魂の肖像。
古典文学の映画化や、激動の歴史を背景にしたドラマティックな作品群。

『ジェーン・エア』
監督:キャリー・ジョージ・フクナガ、
出演:ミア・ワシコウスカ、
マイケル・ファスベンダー、
ジェイミー・ベル、ジュディ・デンチ

ゴシックな霧に包まれた古典。静かな情熱を秘めた伝説的ヒロインに新たな息吹が吹き込まれる。

『ブライト・スター いちばん美しい恋の詩』
監督:ジェーン・カンピオン、
出演:アビー・コーニッシュ、ベン・ウィショー

詩人キーツとその恋人の、言葉よりも雄弁な指先の触れ合い。最も純粋な、愛の形。

『ワザリング・ハイツ 嵐が丘』(上映中)
監督:アンドレア・アーノルド、
出演:カヤ・スコデラリオ、ジェームズ・ハウソン

台詞を削ぎ落とし、風と泥と息遣いで描き出す。古典の殻を破った、あまりにも野性的で残酷な再解釈。ただいま上映中!

『ロング・エンゲージメント』
監督:ジャン=ピエール・ジュネ、
出演:オドレイ・トトゥ、
ギャスパー・ウリエル、
マリオン・コティヤール

戦場に消えた婚約者を追う女性。J.-J.ジュネ特有の色彩美と、戦争の悲劇が奇跡的に同居する。

『ペインテッド・ヴェール ある貴婦人の過ち』
監督:ジョン・カラン、
出演:ナオミ・ワッツ、エドワード・ノートン

コレラが流行する中国奥地へ。過ちを犯した夫婦が、極限状態で本当の自分と相手を見出す大人の愛の物語。

『ピータールー マンチェスターの悲劇』
監督:マイク・リー、
出演:ロリー・キニア、マキシン・ピーク

民主主義の夜明けに起きた虐殺事件。マイク・リーが群像劇を通して、民衆の怒りと尊厳を重厚に活写。

『マスター・アンド・コマンダー』
監督:ピーター・ウィアー、
出演:ラッセル・クロウ、
ポール・ベタニー

19世紀の帆船での生活を極限までリアルに再現。ラッセル・クロウのカリスマと、男たちの絆が荒波を越える。


4. 【家族・女性】自分らしく生きるために

誰のものでもない人生を、自分の足で歩み出すための静かな覚悟。
変化する時代の中で、アイデンティティや家族の絆を見つめ直す作品群。

『20センチュリー・ウーマン』
監督:マイク・ミルズ、
出演:アネット・ベニング、
グレタ・ガーウィグ、
エル・ファニング

1979年のサンタバーバラ。思春期の少年を育てる3人の女性たちの、優しくも切ない対話と成長。

『裸足の季節』
監督:デニズ・ガムゼ・エルギュヴェン、
出演:ギュネシ・シェンソイ、
ドア・ゼイネップ・ドゥシュル

トルコの古い習慣に閉じ込められた5人姉妹。自由を求めて、純真なエネルギーが監獄のような家を突き破る。

『SOMEWHERE』
監督:ソフィア・コッポラ、
出演:スティーヴン・ドーフ、
エル・ファニング

華やかなホテルの孤独。父と娘が過ごす空虚で満ち足りた時間が、ソフィア・コッポラの淡い色彩で綴られる。

『プルートで朝食を』
監督:ニール・ジョーダン、
出演:キリアン・マーフィ、
リーアム・ニーソン、
ルース・ネッガ

70年代のアイルランド。差別や暴力にさらされながらも、明るさを武器に居場所を探すトランスジェンダーの旅。

『Miss Juneteenth』(日本語版なし)
監督:チャニング・ゴッドフリー・ピープルズ、
出演:ニコール・ベハーリー、
アレクシス・チカエゼ

元ミス・コンテスト女王の母と娘。貧困の中でも、尊厳を持って自分の価値を証明しようとする、静かな希望の光。

『I Could Never Be Your Woman』(日本語版なし)
監督:エイミー・ヘッカーリング、
出演:ミシェル・ファイファー、
ポール・ラッド

TVプロデューサーの女性と年下の男性。ハリウッドの若さ至上主義を逆手に取った、聡明で痛快なラブコメディ。


5. 【サスペンス】極限の心理戦

沈黙の裏に隠された真実、息もつかせぬ駆け引き。
緊張感あふれる諜報活動や、予測不能な展開が待ち受ける作品群。

『裏切りのサーカス』
監督:トーマス・アルフレッドソン、
出演:ゲイリー・オールドマン、
コリン・ファース、
トム・ハーディ、
ベネディクト・カンバーバッチ

派手なアクションを排除した、静かな諜報戦。灰色のロンドンで、孤独な男たちが裏切り者の影を追う。

『コードネーム U.N.C.L.E.』
監督:ガイ・リッチー、
出演:ヘンリー・カヴィル、アーミー・ハマー、
アリシア・ヴィキャンデル

1960年代を描くスタイリッシュなスパイ・アクション。米ソの敵対するエージェントが、皮肉を飛ばしながら共闘する娯楽作。

『25時』
監督:スパイク・リー、
出演:エドワード・ノートン、
フィリップ・シーモア・ホフマン、
バリー・ペッパー、
ロザリオ・ドーソン

収監まで残り24時間。9.11直後のNYの空気感と共に、一人の男の罪と後悔、そして逃れられない運命を描く。

『ファム・ファタール』
監督:ブライアン・デ・パルマ、
出演:レベッカ・ローミン、
アントニオ・バンデラス

デ・パルマ監督の技巧が光る。二重三重に張り巡らされた罠と、悪女が仕掛ける視覚的なトリックの迷宮。

『夜よ、こんにちは』
監督:マルコ・ベロッキオ、
出演:マヤ・サンサ、
ルイジ・ロ・カーショ

赤い旅団による元首相誘拐事件。犯人側の女性の視点から、政治の冷酷さと揺れ動く人間性を炙り出す。

『ロスト・バケーション』
監督:ジャウマ・コレット=セラ、
出演:ブレイク・ライヴリー

岩場に取り残されたサーファーvs巨大サメ。限定されたシチュエーションで、究極の知恵と生存本能が試される。

『スケルトン・キー』
監督:イアン・ソフトリー、
出演:ケイト・ハドソン、
ジーナ・ローランズ

米南部の湿地帯に伝わるブードゥー教の呪い。二転三転するラスト、逃げ場のない心理的恐怖に戦慄する。

『ダークスカイズ』
監督:スコット・スチュワート、
出演:ケリー・ラッセル、
ジョシュ・ハミルトン

平和な一家を襲う不可解な現象。SFと家庭崩壊の不安が混ざり合い、静かに忍び寄る恐怖を煽る隠れた秀作。

『ブラザー・ハート』
監督:マイク・ホッジス、
出演:クライヴ・オーウェン、
シャーロット・ランプリング

弟を亡くしたギャングの復職。マイク・ホッジス監督らしい、乾いた暴力と孤独が漂うハードボイルドな復讐劇。


6. 【人間ドラマ】静謐なる心の深淵と社会

心の奥底に沈む痛み、それでもなお愛さずにはいられない生の深淵。
人間の内面に深く切り込み、繊細な感情の揺れ動きを描いた作品群。

『真夜中のピアニスト』
監督:ジャック・オディアール、
出演:ロマン・デュリス、
ニエル・アレストリュプ

不動産業という闇社会とピアノ。指先に宿る才能が、暴力的な男の運命を狂わせ、そして救う。

『あの日のように抱きしめて』
監督:クリスティアン・ペッツォルト、
出演:ニーナ・ホス、
ロナルト・ツェアフェルト

収容所から生還し、顔を変えた妻。夫は彼女を本人だと気づかずに愛し始める。戦争がもたらす極限の心理ドラマ。

『ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ』
監督:ウィル・シャープ、
出演:ベネディクト・カンバーバッチ、
クレア・フォイ

擬人化した猫の絵で知られる実在画家の、波乱に満ちた生涯。カンバーバッチが、孤独と愛、狂気と美を演じ切る。

『愛より強く』
監督:ファティ・アキン、
出演:ビロール・ユーネル、
シベル・ケキリ

ドイツに生きるトルコ系移民の、絶望から始まる恋。剥き出しの感情がぶつかり合う、魂の荒ぶる叫び。

『ハムレット』
監督:マイケル・アルメレイダ、
出演:イーサン・ホーク、
カイル・マクラクラン、
ジュリア・スタイルズ

舞台を2000年の現代に移した意欲作。監視カメラやビデオが支配する企業社会を、シェイクスピアの言葉が鋭く切り裂く。

『マッドバウンド 哀しき友情』(Netflix限定)
監督:ディー・リース、
出演:キャリー・マリガン、
ジェイソン・クラーク、
メアリー・J・ブライジ

第二次大戦後のミシシッピ。人種差別の壁に阻まれた二人の帰還兵と、家族たちの抗えない悲劇と希望。

『PASSING -白い黒人-』(Netflix限定)
監督:レベッカ・ホール、
出演:テッサ・トンプソン、
ルース・ネッガ

1920年代のNY。黒人であることを隠して白人として生きる女性たちの、アイデンティティと嫉妬が交錯する。


7. 【美食・官能・諧謔】五感を刺激する悦び

人生という名の贅沢を、毒とユーモアを隠し味に味わい尽くす。
食、愛、そして独特のユーモアで人生の彩りを表現した作品群。

『ポトフ 美食家と料理人』
監督:トラン・アン・ユン、
出演:ジュリエット・ビノシュ、
ブノワ・マジメル

料理のプロセスを芸術的に映し出す。言葉よりも深い愛情を、究極の一皿に込める二人の大人の関係性。

『オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ』
監督:ジム・ジャームッシュ、
出演:ティルダ・スウィントン、
トム・ヒドルストン、
ミア・ワシコウスカ

何世紀も生きる吸血鬼の恋人たち。デトロイトとタンジールを舞台に、音楽と文化への愛を耽美に描く。

『ショートバス』
監督:ジョン・キャメロン・ミッチェル、
出演:スックイン・リー、
ポール・ドーソン

NYで生きる人々が、性と対話を通じて孤独を癒やす。スキャンダラスな外装に包まれた、極めて誠実な人間賛歌。

『トップ・ファイブ』
監督:クリス・ロック、
出演:クリス・ロック、
ロザリオ・ドーソン

成功したコメディアンが、自身のアイデンティティを再考する。ロック自身による監督作。鋭い社会風刺とユーモアが満載。

『アメリカン・スプレンダー』
監督:シャリ・スプリンガー・バーマン、
ロバート・プルチーニ、
出演:ポール・ジアマッティ、
ホープ・デイヴィス

冴えない中年男の日常が漫画になる。虚構と現実を混ぜ合わせ、平凡な人生の可笑しさと尊さを肯定する。

『オー!マイゴースト』
監督:デヴィッド・コープ、
出演:リッキー・ジャーヴェイス、
ティア・レオーニ、
グレッグ・キニア

他人の幽霊が見えるようになった傲慢な男。リッキー・ジャーヴェイスの毒気ある笑いが、やがて温かな感動へと変わる。


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