最先端技術によって鮮やかに蘇った傑作を世界で初めて8Kの高画質で体感 修復を手掛けたサイモン・ブルック、音楽監督・土取利行による豪華トークも開催 全演劇・映画ファン必見の特別な一夜をお見逃しなく!
演出家ピーター・ブルックは、古代インドの世界最長の叙事詩『マハーバーラタ』を、1985年のアヴィニョン国際演劇祭で、9時間の野外舞台劇として初演しました。前夜から始まり、夜明けとともにクライマックスを迎えるという壮大な演出は、演劇史に語り継がれる「伝説」となりました。1988年には、銀座セゾン劇場でも来日公演が行われ、翌年には舞台をもとにした映像版が制作されました。この映像版ピーター・ブルックの『マハーバーラタ』は、1989年のベネチア映画祭で公式セレクション作品として初めて上映されました。その後、世界中での公開に至り、国際的にも大きな成功を収めました。しかしその後、作品はスクリーンから姿を消すことになります。
オリジナルの音声素材やネガフィルムは、複数のラボに分散して保存されており、それらをすべて集めるまでには、長い年月をかけた壮絶な闘争、訴訟、そして多くの血と汗と涙を必要としました。そして遂には、全3,451リールのフィルムを再統合することに成功しました。
音声に関しては、34/35ミリの磁気音声テープが、長年の保存環境の影響で互いに張り付いてしまい、深刻な損傷を受けていました。この修復作業では、特殊なオーブンで数時間かけて51°Cに加熱することでテープの状態を改善し、その後デジタル化が可能となりました。こうして、音声の復元と保存が実現され、オリジナルのステレオ音声は5.1チャンネルにリマスタリングされています。
映像については、オリジナルのネガフィルムを使用して、8K高画質でスキャンされ、16ビットのカラー深度で処理されました。この復元作業は完全8Kの超高精細画質で実施され、Phoenix、Diamantというソフトウェアを使用して行われました。プロジェクト全体で膨大なデータ量(450テラバイト)を処理する必要があったため、これらのソフトウェアは特別に改良もされました。
この復元プロジェクトは、サイモン・ブルックの監修のもとで、TransPerfect Media Franceによって行われ、今回、世界で初めて、一夜限りの8K上映を、ここ日本で迎えます。
サイモン・ブルック本人を招いたスペシャル・プレトークイベントも開催!
本編上映に加え、ピーター・ブルックの息子で、本作8K修復を監修したサイモン・ブルック本人の特別来日が決定いたしました。
『マハーバーラタ』音楽監督の土取利行も登壇し、上映前プレトークイベントを開催いたします。
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