ネタバレ有り~ ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日
LIFE of PIライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日
ネタバレあります。
観る前は、ファンタスティックなトラと少年の冒険モノ的な、無事に帰れてよかっねみたいなディズニー映画のように考えていた。
だから、前もって、原作本を読むとか、ネットで調べるとか全く考えてなかった。
迂闊であったことに大反省。もしも、子どもさんと観にいくことをお考えの方が読まれているなら、止めておきましょう。
前半部分は、宗教の話など居眠りされるか、退屈されると思います。
更にその上でご覧になられる方、3Dで観るべき映画であることも一言添えておきます。
(因みに、ボクは通常ので観て後悔してます)
何も興味なければ、その後も調べることもなく、インド映画のような吹っ飛んだ作品で、トラとか動物は全てCGって、すごいなあくらいでボクの前を通り過ぎていってただろう。
しかし、時間が経ってくるとあまりにヘンテコな内容でおまけに前置きが宗教の話なのだ。
パイは、3つの宗教を信じていた。父は3つを信仰すると言うことは何も信仰しないのと同じことだと、、話をする。パイ自身は、宗教探しのメタファーとなっています。
調べてみて初めてこの映画の凄さがわかってきた。もう一度観てみようとも思えてきた。では、ここからネタバレです。
最初から、衝撃的なことをお話します。
このベンガルトラの名前は「リチャード・パーカー」と言います。
「リチャード・パーカー」をwww.で検索すると
① ノアの反乱を起こした水兵のリチャード・パーカー
② エドガー・アラン・ポーの小説に登場する給仕のリチャード・パーカー
そして、
③ 19世紀に起きた「ミニョネット号事件」のリチャード・パーカー
この3件がヒットします。
②の小説はフィクションです。
しかし、その46年後③の事件が現実に起きるのです。
1837年に発表されたその小説のタイトルは、「ナンタケット島出身のアーサー・ゴードン・ピムの物語」
舟で遭難した4名、食料が尽きた時、一人の男性が提案します。
- くじを引いた誰か1人が犠牲になろうと
。 -
不運にもくじを引き当てたのは、客船のボーイ
、、、、彼の名前は、
リチャード・パーカー。
それから時は流れ、46年後。
1884年10月28日
あたかも小説のような事件が起こります。
それが、「ミニョネット号事件」なのです。
舟で遭難した4名。
やがて、食料が尽きてしまいます。
船長が皆に提案します。
「くじを引こう」と、
さすがに決行はされませんでしたが、空腹に絶えきれず塩水を飲み、衰弱した給仕が犠牲となります。
彼の名前は、
「リチャード・パーカー」
助かった3人は、この小説はおろか、エドガー・アラン・ポーの名前すら知りませんでした。
背筋が寒くなる「シンクロニシティー(意味のある偶然の一致)」です。
恐ろしい、、、
下記、Wikipedia参照
http://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%83%8B%E3%83%A7%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E5%8F%B7%E4%BA%8B%E4%BB%B6
そういう、運命を背負った名前がこのトラの名前です。
さて、パイは、CMの通り、遭難してしまいます。
そして、漂流した舟には
・骨折したシマウマ
・オランウータン
・ハイエナ
そして、
・ベンガルトラが、、、
動物たちが同乗するのです。
足の折れたシマウマをハイエナが襲い、そして、そのあと、オランウータンがやられ、サメの餌食になります。
と、そこにハイエナにベンガルトラがいきなり飛びかかったのです。
簡単に説明すれば、こんな話です。
売れない小説家にパイが思い出を語る構成でストーリーは進んでいきます。
最終。助かった少年に一通り聞いた日本の保険会社(船は、日本の貨物船でした)は、こう言います。
「本当のことを話してください」と、、
そうして、パイは、こう話し出すのです。
その作り話は、生きるための人喰いの話でした。
ボートに救われたのは、最初4人。
パイとパイの母親。そして、貨物船内で、肉汁を勧めてきた中国人で仏教徒の船員。
ベジタリアンの母親に対して傲慢な態度を取ったコック。
中国人の船員は、ボートに乗った時点で足を傷めていた。
そのままにしておくと、死に至るとコックから進言され、足を切断したものの絶命。
コックは、切断した足を魚の餌にするかと思いきや、それを食らい始めた。
激昂した母親は、コックともつれ合い殺されサメの餌に。
我を忘れたパイは、怒りの余りコックを殺害する。
その語る口調は、あまりにもリアルに感情注入され、表現される。
聞き手で、売れない小説家は、こう要約する。
「つまり、、、
骨折したシマウマは、中国人の船員。足を食らったコックはハイエナで、サメの餌食になった母はオランウータン」
「すると、トラは、、、、パイ、
あなたです、、ね、、、」
パイは、聞き手に語りかける。
「遭難に遭い、一人生き残った事実という、因果にどちらを信用するか?と、、、」
そして、これが最後。
パイが作家に妻と子どもを紹介する。
「猫と子ども二人です」と、、、、言ったか言わなかったか、、
あなたはどちらを信用するか?
原題:LIFE OF PI
地域:アメリカ
監督:アン・リー
原作:ヤン・マーテル 『パイの物語』(竹書 房刊)
出演:スラージ・シャルマ/イルファン・カー ン
脚本:デヴィッド・マギー/ディーン・ジョー ガリス
音楽:マイケル・ダナ
追記:
さて、油断してたがため、不完全燃焼で観てしまったこの映画。
どうにも納まりが悪い。
結局、3Dで再度観てしまった。
しかも、原作本まで購入の完全武装だ。
ここから先は、ネタバレ全開!!
ネット上のいろんな解釈を集めてみました。
・パイ自身は、宗教探しのメタファーになっている。
・「漂流」
魂の指針を失った状態を意味する。
・「トラ」のもつ意味。
パイの精神的内部にある荒ぶるもの(怒り・怨み・凶暴性・暴力)の象徴。
如何に飼い慣らし、コントロールするか
・「ミーアキャット」のもつ意味。
何かを盲信する民の象徴。
・「ミサンガ」を外した意味。
過去との自分との訣別。
・「人喰島」のもつ意味。
寄る辺(信じるもの、頼れるもの)を求めて、さ迷っていたパイがたどり着いた島は信じるものを滅ぼす罠。
・人喰島の形は寝そべる女性のような形。つまり、島に着いた時に食べた根っこは血管を意味する。
奇妙な島の挿入は、まさに人肉に手をつけたことの隠喩である。
・乗船した船の名前は、ツィムツーム号は、ユダヤ教のカバラーから「縮小」と言う意味(原作はTsushima号のため、映画での脚色)
船と言う小さな試練と創造の場ともとれる。
*Tzimtzum:「縮小」;本来無限である神が、自らを収縮させて世界創造の場を与えたという思想 。
*カバラ(קַבָּלָה qabbalah, Kabbala, Cabbala)、カバラーとは、ユダヤ教の伝統に基づいた創造論、終末論、メシア論を伴う神秘主義思想である。独特の宇宙観。
・LIFE OF PI(π)→「円周率の命」
ノアの方舟のように動物たちを乗せ、キリストのように漂流の受難を受け入れ、魚 (マツヤ (Matsya) )に化身したヴィシュヌを食べ、嵐の稲妻に神を見る……何もない大海原で起こる一つ一つの出来事が、神の意志、神の現れ、そしてこの自然の中に自分が存在していることの驚異。
全てに意味があり、全てが繋がっている円周率の命(Life Of Pi)
・パインからパイに名前を変更しても自分自身は何も変わらない。
同じく、ストーリーを動物に例えようが、人喰いをしようが、
「船が沈没」し、「家族を失い」
「1人だけ生き延びた」結果は同じ。
・227日、「22」を「7」で割ると円周率に近い数字になるのは意図されたもの?
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