ーチャック・ベリーについても聞きたかったんです。彼の曲を45曲取り上げた場合、そのうち15曲はロック史上に残る名曲だとしても、残り30曲は、最低の焼き直しでしかないと思うんですが。
「さらにその中の2、3曲はどうしようもないクズだ。チャック・ベリー最大のヒット曲が<My Ding-a-Ling>だなんて、あんまりだと思わないか。けどそれが当然の報いなのさ。
だってチャックは、自分の真価に気づいてない。自分がポピユラー・ミュージックに与えた衝撃なんて、知ったことじゃないんだ。ただ食いぶちが欲しいだけで。それが悪いって言うんじゃないぜ。あの時代にああいうところから出てきた人間が成功を目指すとなると、他に方法はなかったのさ」しかもさんざん搾取されてきたし・・・・・・けどもう30年もあの調子なわけでしょう?
「孤独な男なんだ。だから一緒に仕事することにしたのさ。
ミックによく似てるんだよ。心を開かないところが。「誰も俺
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の中には入り込ませない」だとか、「何かを与えるのは弱い人間がすることだ」とか。俺なんか、与えれば与えるほど強くなれるってのが真実だと思うんだけどね。より男らしくなれるっていうか。誰を怖がってるんだろう?何が怖くて、そんなに閉じ篭もってるんだ?」
ー『ヘイル!ヘイル!ロックンロール』の1シーンに、あなたが振り返って彼を睨むところがあったでしょう?喧嘩でも始めそうな凄い目つきで。
「決闘シーンのことか?うんうんうん。実際、始まりかねなかったんだぜ。バンドの連中も、「こんな時、いつものキースなら、とっくに飛び出しナイフであいつの喉をかき切ってる」って言ってたよ。インニンジチョウしてたのさ。バンドの連中に、多少のことには目をつむってでも、このギグは成功させたいってことを知って欲しかったから。もうチャックにあんな真似はさせない。むろん、他の誰にもな」
ローリング・ストーン・インタヴューズ
80 S
THE ROLLING STONE INTERVIEWS:THE 1980S
1990年5月21日 初版第 1刷発行
編著者
ローリング・ストーン編集部
訳者小倉ゆう子岡山徹 奥田祐士他
発行者
塚本忠夫
発行所 株式会社CBS・ソニー出版
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Keith Richards
INTERVIEWED BY ANTHONY DECURTIS
(1988)
キース・リチャーズ(1988)
インタヴュー:アンソニー・ディカーティス
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