レファレンス事例詳細
アインシュタインが来日した際の記録類を読みたい。講演録、滞在記、本人の印象など、関係する資料を見たい。
(1)当館所蔵の以下の資料を紹介した。①『アインシュタイン・ショック 第1部』(金子務著/河出書房新社/1981)
第1部のタイトルは「大正日本を揺がせた四十三日間―アインシュタイン・ブーム」であり、全編にわたり、アインシュタインの「訪日日記」からの引用を含めて43日間の来日について書かれている。巻末付記に、訪日の際の日程表あり。
②『アインシュタイン・ショック 第2部』(金子務著/河出書房新社/1981)
第2部のタイトルは「日本の文化と思想への衝撃―アインシュタイン・エフェクト」であり、アインシュタインの訪日による日本への影響などについて書かれている。
③『アインシュタイン講演録』(石原純著/東京図書/1971)
訪日の際の通訳を務めた石原純による講演内容のまとめである。講演内容や、講演前後のアインシュタインの様子について書かれている。
④『科学ジャーナリズムの先駆者 評伝石原純』(西尾成子著/岩波書店/2011)
P.194「4-21.『相対性原理』と『アインスタイン教授講演録』」で、石原純がアインシュタインの来日に通訳として同行した際の記録が書かれている。
⑤『アインシュタイン 下巻 その生涯と宇宙 修正版』(ウォルター・アイザックソン著/武田ランダムハウスジャパン/2011)
上巻では1879年から1919年、下巻では1920年から1955年のことが書かれている。P.71「アジアとパレスチナ、一九二二~三年」のなかで、日本を含むアジアへの遠征についての記述がある。
(2)当館所蔵の以下の雑誌記事を紹介した。
⑥江沢洋『アインシュタインの来日 : 日本の物理学へのインパクト』(応用物理 74(10), 1293-1303, 2005-10-10)
アインシュタインの来日が日本の物理学に与えた影響について、来日以前の日本の物理界の状況、来日した際の講演内容などとともに書かれている。
⑦安孫子誠也『明治末・大正期日本における物理学と哲学の交流』(科学史研究 第II期 46(244), 231-240, 2007-12-26)
物理学者である桑木彧雄・石原純を中心に、日本国内での物理学界の動きと、アインシュタインによる影響などが書かれている。
(3)インターネット上の以下のサイトを紹介した。
⑧慶應義塾大学 [ステンドグラス] アインシュタインと慶應義塾
https://www.keio.ac.jp/ja/contents/stained_glass/2005/248.html
来日の際、アインシュタインが最初に講演を行ったのが三田の慶応義塾大学であり、その様子について書かれている。
(4)国立国会図書館デジタル化資料送信サービスの資料を紹介した。
⑨『アインスタイン全集』(アインスタイン著 石原純[ほか]譯/改造社/1922)
当館では所蔵がないが、国立国会図書館デジタル化資料送信サービスの図書館送信参加館内公開資料であり、カウンターでお申し込みいただければデータベース用端末で利用可能。
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