2026年3月6日金曜日

クリスタル殺人事件 The Mirror Crack'd : 映画!That' s Entertainment

クリスタル殺人事件 The Mirror Crack'd : 映画!That' s Entertainment

クリスタル殺人事件 The Mirror Crack'd

●「クリスタル殺人事件 The Mirror Cracke'd」

1981 イギリス  GW Films Limited,EMI Films. 105min.

監督:ガイ・ハミルトン 原作:アガサ・クリスティー

出演:アンジェラ・ランズベリー、エリザベス・テイラー、キム・ノヴァク、ロック・ハドソン

   トニー・カーティス、ジェラルディン・チャップリン、エドワード・フォックス他

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<評価:★★★★★★☆☆☆☆>

<感想>

この手の謎解きドラマは苦手かもしれない。グランドホテル形式とでもいうのか、

誰もが怪しい関係者の集まりの中から名探偵が真犯人を見事な推理で言い当てる、

というアガサ・クリスティーが得意としていた推理小説などを原作としている映画。

そういえば先日観た「ナイヴスアウト」も世間の高い評判に反して個人的にはそう

面白い作品だとは思えなかった。本作も、私にとっては「アガサ・クリスティー」

原作で、高名な俳優を並べ(オールスターキャストで)、美しいイギリスの田舎町を

舞台に、ガイ・ハミルトンが「一丁上がり」で作ったような映画にしか見えず、途中で

早見モードで消化してしまった。

殺人にまつわる関係者が皆映画に関わる人達で、その方面の話が「鮮やかな」伏線に

もなりえず、ミスリードにも今ひとつで、中途半端に続くのが退屈だった。

加えて、ジェシカおばさんにしか見えないアンジェラ・ランズベリー演じる名探偵ミス・

マープルがエンディングで明かす謎解きは、なんだかとって付けの強引さを感じ、

真犯人だったエリザベス・テイラーがカクテルに入れた毒(ヒ素だったっけ)をいつ

どのように手に入れたかも分からずじまいだった。

ジェラルディン・チャップリンを殺した複雑な名前のクスリの入手法も。

ロック・ハドソンとテイラーの間に生まれた子が、彼女がファンからうつされた風疹で

障害を負ったことを恨んでのとっさの犯行の割には用意が良さすぎるんじゃないだろう

か?

大団円が一気に来るのはこの手の作品の常道なのでそれはそれでいいのだが、ちょいと

牽強付会のうらみが強かった。

むしろ本作は美しい英国の田舎町(マナーハウスが映えるような)の光景と、名優たち

の映像を観ているだけで得をしたように感じるタイプの映画だと私には写ったのだ。

当時のキム・ノヴァクはまだ美しい。本作は日本で公開された銀幕で観られる彼女の

最後の作品だ。またロック・ハドソンの色男ぶりもいい。エリザベス・テイラーの

「女優」っぷりの演技もまたそれなりに楽しめるというものだ。

それにしても邦題はどうしたのか?なんクリが流行っていたので、そのおこぼれを

頂戴しよういとしたのか意味不明のタイトルがついてしまった。原題は「ひび割れた鏡」。

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<ストーリー:ネタバレしています>

教会で上映されていた探偵映画がクライマックスを迎えた時、機械の故障で画面が

とぎれた。この時、一人の老婦人が席を立ち、犯人はわかったからこれ以上見る必要は

ない、と犯人をズバリ指摘して出て行った。

この老婦人ミス・ジェーン・マーブル(アンジェラ・ランズベリー)は、このロンドン

の郊外の町セント・メアリー・ミードに住む推理好きで有名な人気者だ。

この町では今、映画『スコットランドの女王メアリー』の撮影が行なわれており、

久しくスクリーンを遠ざかっていた往年のスター、マリーナ・クレッグ(エリザベス・

テイラー)が主演のため、夫で監督のジェースン・ラッド(ロック・ハドソン)と共に

長期滞在を予定している。

町中あげての歓迎パーティでホステスを勧めるマリーナのもとに様々な人々がやってくる。

婦人会のヘザー・バブコック(モーリン・ベネット)もそんな一人だ。

彼女は、昔からのマリーナのファンで以前一度会ったことがある、ということなどを、

一方的にしゃべりまくった。ちょうど、そのころ、製作者マーティ(トニー・カーティス)と

共に主演女優でライバルのローラ(キム・ノヴァック)が到着し、マリーナのいる二階に

姿を現した。彼女を見て一瞬顔をこわばらせるマリーナ。

その直後、ヘザーが死んだ。彼女の死はたちまち町中にひろがり、チェリー(ウェンディ・

モーガン)の口を通じてミス・マーブルの耳にもとどいた。チェリーは、パーティの手伝いに

行っていて、会場の様子を詳しく知っていたのだ。

やがて事件解明のためスコットランド・ヤードの警部でマーブルの甥のクラドック(エドワー

ド・フォックス)が派遣され、ヘザーの死がカクテルに盛られた毒物によるものであることを

マーブルに知らせにくる。しかも、そのカクテルは、マリーナが飲む予定だったものだ。

捜査が難行しているころ撮影現場ではマリーナとローラが火花を散らせていた。やがて秘書

エラ(ジェラルディン・チャップリン)が用意したマリーナのコーヒーから再び毒物が発見

された。その件で容疑が深まったエラが、常用していた鼻炎用の吸入器に仕込まれた毒で殺

された。

テリーが語った、マリーナの表情が、一瞬氷のように変化した、という言葉を考え続けていた

マーブルは、その時ヘザーがマリーナに何を語ったのかを調べた。

その内容はヘザーがマリーナの舞台を見て感激し舞台裏で彼女に思わずキスしてしまったとい

うものだった。そしてマーブルは神父が語っていたある言葉を思い出した。ヘザーがその時風疹

にかかっていたという事実だ。

マリーナは、妊娠中の風疹が原因で障害児を産んでいる。その時ヘザーが移した風疹が原因だ

としたら…。

マーブルがマリーナの滞在している館に着いた直後のクラドックもやって来た。なぜかマリーナに

会わせようとしないジェースン。マリーナを愛する彼は全てをしっていたのだ。

そして事件を解いてみせるマーブルに、彼はマリーナの名誉を守るため昨夜チョコレートの中に

毒を入れ彼女を永遠の眠りにつかせたと告白した。マリーナの部屋に入った3人は、しかし、その

チョコレートを飲まず、自ら毒を飲んで死んでいったマリーナの最後の姿を見出すのであった。

(キネマ旬報)

<IMDb=★6.2>

<Metacritic=No Data>

<Rotten Tomatoes=Tomatometer:65% Audience Score:46%>

<KINENOTE=61.1 点>

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