CG制作の裏側|『果てしなきスカーレット』若手クリエイターインタビュー③ 新卒2ヶ月で主役シーンを担当したアニメーター

細田守監督作品『果てしなきスカーレット』では、《死者の国》の世界を中心にデジタル・フロンティアがCG制作を担当しています。
キャラクターや背景の見え方を決める工程では、質感や陰影など、細かな調整が行われました。
今回は、アニメーション室・橋本さん(※インタビュー当時2年目)に、現場での取り組みについて聞きました。
入社後、初めて本格的に携わった案件が本作だったそうです。
担当したのは、物語の重要シーン
─まずは担当したカットを教えてください。
・序盤でスカーレットが目を覚まして地獄に落ちていくカット
・スカーレットと聖の最初の出会いのシーン
・中盤のヴォルティマンド戦で傷を受けたスカーレットの看護シーン
を担当しました。

新卒2ヶ月で主役キャラクターを担当
─印象に残ったことを教えてください。
私がプロジェクトに参加したのは、入社 2 ヶ月目の6月ごろでした。
最初に任されたカットが、聖とスカーレットの会話のシーンで、いきなり主役の 2 人を担当することになったことが、一番の驚きでした。
ディレクターにも「新卒で入って主役の2人を担当できるなんてラッキーだね」と言われたことが、強く印象に残っています。

最初はチェック20回以上
─工夫したことを教えてください。
最初は全然うまくいかなくて、ディレクターチェックに20 回以上出しても通りませんでした。
しかし、プロジェクトを通して経験を重ねていくうちに、プロジェクト終盤には、リーダーチェックもディレクターチェックも数回で通るようになりました。

フィードバックの"傾向"を理解する
次第に、ディレクターのフィードバックの傾向も分かるようになってきました。どのポイントが指摘されるのかを予測し、ここは言われるだろうと思う箇所を意識して、改善した状態で提出することで、指摘が減り、チェックもスムーズに通るようになりました。

キャラクターの"心情"を考えるアニメーション
─学んだことを教えてください。
担当したのは、会話や演技が中心のカットでした。
そのため、キャラクターの心情を理解して、今この瞬間でどういった演技をさせたらいいのか、どういった表情をさせたらいいのかといったことを深く考えながら制作する必要があり、学びになりました。
また、細田監督の絵コンテの意図を読み取ることも重要だったため、自分で考える練習になり、大きな学びの機会になりました。

セルルック作品のスペシャリストを目指したい
─今後の目標を教えてください。
私は、アニメが大好きなんです。今回のプロジェクトでもアニメ作品で見てきた表現をリファレンスとして活かしながら制作できたことが、大きなやりがいにつながりました。
今後は、アニメやセルルック系の作品を自分の強みにしていきたいです。
将来の目標は、セルルックやアニメの案件が来た時に、「橋本をアサインしたら安心だ」と思っていただけるように頑張っていけたらと思っています。
CG制作の裏側メイキング一覧|映画『果てしなきスカーレット』
▶ 本メイキング
▶ 若手メイキング
① キャラクターモデリング・表情シェイプ・ライティング・Nukeコンポジット
② プロップモデリング・キャラクターテクスチャ制作・ライティング
③ 主役キャラクターの演技アニメーション(この記事)
④ 雪山・星空・地獄の穴などの背景制作(近日公開)
⑤ 「馴染みすぎ」から始まったアニメ表現のコンポジット(近日公開)
⑥ 物語の重要シーンを支える演技アニメーション(近日公開)
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