2026年8月15日土曜日

アブサロム、アブサロム! - Wikipedia

アブサロム、アブサロム! - Wikipedia

アブサロム、アブサロム!

あらすじ

トマス・サトペンが、ミシシッピ州ジェファスンに到着する。サトペンは、何人かの奴隷といくらか強制的に働かされているフランス人大工を連れてきている。サトペンは、地元のインディアンから100平方マイルの土地を取得し、即座に「サトペン・ハンドレッド」と呼ぶ大規模なプランテーション建設に取りかかる。これには、人目を引く邸宅も含まれている。サトペンの計画を完成させるために必要なのは、何人かの子供(特に後継者としての息子)を産んでくれる妻であり、そのために地元商人コールドフィールドに取り入って、その娘エレン・コールドフィールドと結婚する。エレンは、トマスとの間にヘンリーと名付けた息子とジュディスと名付けた娘の2人を産むが、その2人共が悲劇を生むように運命付けられている。

長じたヘンリーは、ミシシッピ大学に入学し、10歳年上のチャールズ・ボンという学友と知り合う。ヘンリーは、クリスマス休暇にチャールズを連れて家に帰る。それがきっかけとなり、チャールズとジュディスは静かな交際を始め、婚約を想定するようになる。しかし、トマスは、チャールズが以前の結婚で生まれた自分の息子であることを悟り、婚約を阻止するように動く。

トマスが若いとき、監督者としてハイチのプランテーションで働き、奴隷の反乱を服従させた後で、プランテーション所有者の娘であるユラリア・ボンとの結婚を提案され、その間に生まれたのがチャールズ・ボンだったのである。トマスは、ユラリアと結婚しチャールズが生まれるまで、彼女が混血であることを知らなかった。欺されたと考えたトマスは、その結婚を無効とし、妻と息子を残して立ち去ったが、道義的責任として、自分の資産の一部を彼女たちに渡した。トマスは、子供時代に社会が人間の価値と物質の価値に基づいていることを悟っており、一大王国を築こうとしたトマスの計画を動機付けたのがこのエピソードになっている。

ヘンリーは、自分の妹に対して近親相姦に近い感情を抱き、またチャールズに対しても恋愛感情に近いものを持っている。そのため、ヘンリーは、妹とボンが結婚することに熱心であり、両者に対して介添人となる自身を想像している。トマスは、ヘンリーに対して、チャールズはヘンリーたちの異腹の兄であるため、ジュディスはチャールズと結婚できないことを伝える。ヘンリーは初めそれが信じられず、父の資産に対する相続権を放棄して、チャールズと共に家を出てチャールズの故郷ニューオーリンズに向かう。その後、二人はミシシッピ大学に戻って学生中隊に応募し、南北戦争を始めた南軍に加わる。戦中にヘンリーは、その自意識と戦い、異腹の兄と妹の結婚を許すという結論を出す。しかし、トマスがチャールズには黒人の血が混じっていると告げると、その決心は変わってしまう。南北戦争が終わったとき、ヘンリーは、チャールズとジュディスの結婚を禁じる父の意向を体現して、自邸の門前でチャールズを殺害した後、出奔し行方が分からなくなる。

トマスも、戦争から戻り、家の修繕を始める。しかし、そのサトペン・ハンドレッドは北部から来たカーペットバッガーや北部の制裁処置によって減らされている。トマスは、死んだ妻の妹であるローザ・コールドフィールドに結婚を申し込み、ローザもそれを受け入れる。しかし、トマスが結婚式を行う前にローザに息子を産んでくれるよう要求すると、ローザは侮辱されたと思い、プランテーションを出て自宅に帰ってしまう。その後、荘園内の無断居住者ウォッシュ・ジョーンズの15歳になる孫娘ミリーとの情事を始める。ミリーは妊娠し、娘を産むことになる。トマスは、その王国を修復する最後の望みが、ミリーに息子を産んでもらうことだっただけに大いに落胆する。そして、トマスは、ミリーの出産と同じ日に飼っていた雌馬が雄馬を産んだことになぞらえて、赤ん坊を横に置いたミリーに、厩戸で眠る価値もないという発言をする。これに怒ったウォッシュは、トマスを殺害し、続いて孫娘と生まれたばかりの曾孫も殺してしまう。また、ジョーンズ自身も、彼を逮捕するためにやって来た民警団によって殺される。

トマス・サトペンの物語は、クウェンティンがローザを連れて廃屋になっているサトペンの邸宅に戻り、そこでヘンリーとクライティを発見するところで終わる。クライティは、トマスが奴隷の女性に産ませた娘であり、長年サトペン家を支えてきていた。また、ヘンリーは、その荘園で死ぬために戻って来ていた。それから3か月後、ローザがヘンリーに医療を施すために荘園に戻ったときに、クライティがプランテーションの最後の名残である邸宅に火を付けてヘンリーと心中する。その結果、サトペン家で唯一生き残った者は、ジム・ボンドと呼ばれる重い知的障害のある若者ただ一人となってしまう。ジムは、チャールズの息子が黒人女性との間に産ませた子供で、トマスにとっては曾孫にあたる者だった。

サトペン家

  • トマス・サトペン(1807年 - 1869年) - 本作の主人公。バージニア州西部の山村で貧乏白人の子供として生まれる。10代で家出して、20歳の時にハイチでユーレリア・ボンと結婚する。1833年にヨクナパトーファ郡にサトペン荘園を造る。1838年、エレン・コールドフィールドと再婚する。南北戦争では大佐・連隊長を務めていた。1869年、サトペン荘園で殺される。
  • エレン・コールドフィールド・サトペン(1818年 - 1862年) - トマスの妻、ローザの姉、グッドヒュー・コールドフィールドの娘。チャールズ・ボンを見てジューディスと結婚させる気になり、郡内にも言いふらす。しかし、それが実現しないことがわかり、自身もその2年後の1862年に死去する。
  • ヘンリー・サトペン(1839年 - 1910年) - トマスの長男。ミシシッピ大学に入学し、そこでチャールズ・ボンと知り合う。チャールズを妹のジューディスと結婚させようとするが、チャールズが異腹の兄であることを知り、南北戦争が終わった1865年に、チャールズを殺害する。1910年にサトペン荘園に戻って死去する。
  • ジュディス・サトペン(1841年 - 1884年) - トマスの長女。チャールズ・ボンと婚約するはずだったが、兄が出奔してからチャールズに会えなくなり、1865年に兄の殺害したチャールズの遺体に再会する。1884年にサトペン荘園で死去する。
  • ユーレリア・ボン(?-?) - トマスの最初の妻、フランス系ハイチ人砂糖プランテーション所有者の一人娘。スペイン出身という触れ込みだったが、実際には4分の1だけ黒人の血が混じっていた。トマス・サトペンとの間にチャールズ・ボンを出産する。
  • チャールズ・ボン(1829年 - 1865年) - トマスとユーレリアの間の息子。ミッシッピ大学でヘンリー・サトペンと知り合い、ジューディスと婚約寸前までいく。南軍では学徒隊の士官になる。1865年に、サトペン荘園で、ヘンリー・サトペンに殺害される。
  • チャールズ・エティエンヌ・ド・サン=ヴァレリー・ボン(1859年 - 1884年) - チャールズ・ボンと混血の女の間に生まれた息子。放蕩生活を送り、黒人女性と結婚する。1884年、サトペン荘園で病没する。
  • ジム・ボンド(1882年 - ?) - チャールズ・エティエンヌ・ド・サン=ヴァレリー・ボンが黒人女性に産ませた男。知能障害者。
  • クライティ(クライテムネストラ)・サトペン(1834年 - 1910年) - トマス・サトペンが奴隷の女性に産ませた娘(クライテムネストラは、ギリシャ神話の王妃の名であり、神話では夫アガメムノン王を殺した後、息子オレステスに殺される)。1910年に、サトペン荘園に火を放って、ヘンリーと共に死去する。

0 件のコメント:

コメントを投稿

「再起不能だと思った」細田守が語る“完成しなかった幻の『ハウルの動く城』”…バイト生活を経て、『時をかける少女』で再起するまで | 集英社オンライン

「再起不能だと思った」細田守が語る“完成しなかった幻の『ハウルの動く城』”…バイト生活を経て、『時をかける少女』で再起するまで | 集英社オンライン https://shueisha.online/articles/-/258005?page=1 ...