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舞台はイタリア中部のトスカーナ地方。モスクワから来た主人公の詩人アンドレイ・ゴルチャコフと通訳の女性エウジェニアの二人は、18世紀にイタリアを放浪したロシアの音楽家パヴェル・サスノフスキーの足跡を追う旅を続けていた。
古都シエナ南東の村でマドンナ・デル・パルトの聖母画のある教会をエウジェニアがひとり訪れている間、
車に残ったゴルチャコフの夢に故郷があらわれる。なだらかな丘の小さな三角屋根の家。妻と子供たち、犬、そして奥の方の森。
その後、温泉広場で、世界の終末が訪れたと信じて家族と廃屋にこもるドメニコと出会ったゴルチャコフは、強く心を惹かれ、
エウジェニアを通して、ドメニコと話そうとするが、ゴルチャコフとの間で感情のもつれがあるエウジェニアは
ゴルチャコフもとを去ってしまう。自らドメニコの廃屋へ会いにいったゴルチャコフに、
ドメニコは、自分が廻りから狂信者狂人扱いされているために果たせない願いを託す。
温泉広場の端から端までロウソクの火を消さずに渡れたならば世界は救われるというものだった。
ドメニコに別れをつげ、廃墟の聖堂をさまようゴルチャコフ、ドメニコはゴルチャコフ自身を映し出す鏡となっていた。
そしてドメニコはローマへ向かい、世界の救済を呼びかけ焼身自殺を図る。
同じ頃、ゴルチャコフも約束を果たすが、力尽きて倒れてしまう。
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